妊娠から出産までの過ごし方 | 赤ちゃんの成長と過ごし方 |
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マタニティスポーツにチャレンジして気分転換を
妊娠中の適度な運動は、体重管理のためにも、体力をつけるためにもよいことです。よい気分転換にもなります。散歩やウォーキング、産道をやわらかくする効果のある妊婦体操は積極的に行いましょう。
ただし無理は禁物です。妊娠した女性のからだは、胎児に栄養を送るために、循環する血液の量がふだんの1.5倍にもなっています。つまり、心臓の動きが活発になり、動機や息切れがおきやすくなっているのです。妊娠前から日常的にスポーツをしていた人でも、医師に相談してからにしましょう。マタニティビクスやマタニティスイミングも医師に相談し、指導者のいる施設で行いましょう。
旅行は、妊娠中期(16~27週)は安定期なのであまり問題はありませんが、ゆとりのあるスケジュールで出かけましょう。
妊娠15週くらいからは実際に羊水を口に入れて、それをごくんと飲み込む練習を始めます。
また、おなかの赤ちゃんは飲み込んだ羊水をおしっことして排泄もしていることがたしかめられています。
さらに驚くべきことに、おなかの赤ちゃんにはすでに味覚があるらしいことが明らかになっています。それによると赤ちゃんは妊娠20週くらいで味を感じることができるようになり、甘い味を好み、苦い味は嫌がるということです。また、塩味には反応が薄いこともわかっています。これは羊水がお母さんの体液でわずかに塩味がついているからではないかとの説もあります。
食事は主食を中心に副菜と主菜、汁ものなどを組み合わせて考えるとバランスがよくなります。この組み合わせは、「一汁三菜」といって和食の基本です。バランスのよい食事をとってきた日本人の食の知恵ともいえます。外食するときやお惣菜を買うときもこの言葉を覚えておいて、食品選びをするといいですね。
★一汁三菜のポイント★
妊娠中は免疫機能が低下して、食中毒など食べ物が原因の病気にかかりやすくなっています。また、お母さんに症状がなくても、赤ちゃんに食品中の病原体の影響が起こることがあります。
これらの多くは、原因となる細菌やウィルスが付着した食品を食べることによって起こります。日ごろから食品を十分に洗浄し、加熱するなど、取り扱いに注意しましょう。
妊娠中から出産後も快適に職場で働くためには、妊婦自身の周囲への積極的な働きかけと職場の理解が大切です。職場への妊娠の報告は早めに行い、もし出産後も働き続けたいと思っている場合は、その旨をはっきりと伝えましょう。また産前・産後休業や育児休業についても早めに相談しましょう。
産前・産後休業制度
育児休業
昔にくらべると、働く妊婦のための環境はずいぶんと整ってきました。しかし、職場によっては妊婦への理解が十分でなく、からだの具合が悪いことや、健診のための外出を言い出しにくいこともあるかもしれません。
「母性健康管理指導事項連絡カード」(略称「母健連絡カード」)は、かかりつけの医師などから母体または胎児の健康保持などについて受けた指導を、職場に的確に伝達するためのものです。具体的には、勤務時間の短縮、休業(自宅療養)、通勤緩和、負担の大きな作業の制限などの措置をとるよう医師などが記入します。
「母健連絡カード」は診断書に変わる正式な書類として扱われ、しかも診断書より費用が安いのが特徴です。このカードは企業の人事管理部門や健康管理部門、病産院、地域の保健所・保健センター、各都道府県の労働局雇用均等室などにあります。ぜひ活用してください。