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妊娠から出産までの過ごし方 赤ちゃんの成長と過ごし方

妊娠から出産までの過ごし方

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妊娠から出産までの過ごし方

ちょうどよい体重増加をこころがけよう

体重管理を始める

体重は、増えすぎも増えなさすぎもよくありません。体重制限というのは、妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)や妊娠糖尿病などの予防の視点からはとても大切なことです。しかしいっぽうで、最近問題になってきているのは、日本の出生児の平均体重が20年くらい前から減っており、同時に2500g未満で生まれる赤ちゃん(低出生体重児)の率が増えているということです。そのため、赤ちゃんの発育が予想していた以上に抑制されているのではないかという心配が出てきています。

ではどのくらいの体重増加がちょうどよいかということですが、妊娠前の体格や栄養状態によっても変わってきますので、出産までに何キロと、一律に言うことはできません。これまで、妊婦健診や妊婦雑誌などでも、「体重は増えすぎないほうがいい」という方の情報だけが強調されていて、妊婦さんを必要以上に神経質にしてしまってはいないかと思うこともあります。実際には、妊娠前の体格によっては、むしろもっと体重を増やしたほうがよい人もいるのが現状です。

厚生労働省から、妊娠前の体格区分別推奨体重増加量が出されているので、ひとつの目安として参考にするとよいと思います。

★BMIの計算式……体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
たとえば体重が58kg、身長159cmの人のBMIは、58÷1.59÷1.59=22.9です
体重増加のめやすが知りたいときは、「妊娠前の身長体重」で計算します。

体格区分(非妊娠時) 妊娠全期間を通しての推奨体重増加量
低体重(やせ) BMI 18.5未満 9~12kg
ふつう BMI 18.5以上25.0未満 7~12kg
肥満 BMI 25.0以上 おおよそ5kgを目安

出産する施設を決める

出産を扱う施設には大学病院、総合病院、個人病院、母子医療専門病院、助産所などがあります。

妊婦や夫婦の意向を尊重し、快適な分娩を心がけていること、院内が清潔で整理整頓されていることなども選ぶ際のポイントです。しかしなにより大切なのは、母体と胎児にとって安全な出産ができることです。

近年は地域における出産施設の減少が問題となっています。妊娠したらできるだけ早く出産施設を探しましょう。

多胎妊娠の病院の選び方

単胎妊娠の場合と同じように、清潔感と安全な出産ができる施設を選ぶことがポイントですが、多胎妊娠の場合は、さらに次のような点を参考に病院を選ぶことが大切です。

  • 最低ふたりの産婦人科のいる病院。ふたり以上の出産になるわけですから、何かあった場合、医師がひとりでは対応できないことがあります。

  • 多胎出産の経験が豊富な病院。多胎妊娠の親の教室を開催しているなど、多胎妊婦や育児支援に熱心で多胎の子育て指導を受けられる病院だと、妊娠中からさまざまな準備ができます。

  • 小児科医と連携している病院。出産後の赤ちゃんへの対応に小児科医が必要なこともあります。

  • NICU(新生児集中治療室)が併設されている病院だとさらに安心ですが、ない場合でも、日本では妊娠中の経過によって設備の整った病院を紹介してくれるシステムがあります。緊急の場合に連携している病院があるかを確認しておきましょう。

  • ふたごの種類でMD双胎、MM双胎は周産期センターのような産科、新生児科がそろった病院を選んだ方が安全です。最近では、この2種類の双胎と分かれば周産期センターに紹介されるようになりました。

里帰り出産の計画をたてる

里帰り出産を予定している場合は、入院までのスケジュールを早めに計画しておきましょう。

里帰り出産でいちばん大事なのは、施設を早く決めることと、現在かかっている医師と出産先の医師との連絡をしっかりとることです。いまの医師に紹介状をもらい、移動の時期や交通手段について、アドバイスしてもらいましょう。

実家での出産は、出産の前後、親やきょうだいに手伝ってもらえるというメリットがあります。一方、里帰りの間、夫とひんぱんに会えないということも出てきます。夫とはこまめに連絡をとり、子育てのスタート時期を何らかのかたちで共有できるよう、工夫してみましょう。

歯科検診を受ける

妊娠4ヶ月に入ったら歯科検診を受けましょう。つわりなどで食生活が不規則になる妊娠中は、口腔ケアがおろそかになりがちです。つわりの時期は歯磨きで吐き気をもよおす場合もあり、なかなかじっくり歯磨きできなかった妊婦さんもいるようです。

妊娠後期に入っておなかが大きくなると診察台に長時間横たわることも辛くなってしまうので、妊娠初期・中期のうちに検診や治療を受けましょう。なお、歯科を受診するときは必ず妊娠していることを伝えましょう。

麻酔やエックス線が心配な方へ

歯の治療を受ける際には、妊娠していることを医師に伝えてください。歯の治療に使う麻酔は局所麻酔なので心配ありませんが、麻酔にアレルギーのある人もいるので、アレルギー体質の人はあらかじめ医師に伝えてください。

歯のエックス線は腹部から離れているので、おなかの赤ちゃんに影響することはありません。治療に際して一般的に、抗生物質、鎮痛剤、消炎薬などの薬が処方されます。妊娠5~7ヶ月の安定期に短期間服用するのであれば問題ありませんが、何か心配なことがあれば、医師に相談してください。

【出典】

  • 赤ちゃん&子育てインフォ

  • 母子健康手帳・副読本 / 指導:多田裕(東邦大学名誉教授) / 発行:公益財団法人 母子衛生研究会

  • 母子保健テキスト/ 監修:平山宗宏(日本子ども家庭総合研究所名誉所長)/ 発行:母子保健事業団

  • ふたごの子育て/指導:末原則幸(元大阪府立母子保健総合医療センター 副院長)、大岸弘子(一般社団法人 日本多胎支援協会理事 保健師)/発行:母子保健事業団

  • 母子健康手帳活用の手引き/指導:柳澤正義(日本子ども家庭総合研究所名誉所長)、多田裕(東邦大学名誉教授) / 発行:公益財団母子衛生研究会
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